「勤務後に足のむくみがひどい」
「布団に入っても足が冷たい」
などお悩みの方はいませんか?足元に冷えを感じている女性の多くは、冷えと同時にむくみも感じているといわれています。
この記事では足の冷えとむくみの原因や対策方法を9選解説します。足先を温める方法や、効果的なツボ押し、即効性のあるマッサージなども紹介するので参考にしてください。
足の冷えとむくみでお悩みの方は、ぜひ最後まで読んで、対策方法を実践することで解消につなげましょう。
目次
足の冷え・むくみがひどい!悩む女性が多いのはなぜ?
男性に比べると女性は足の冷えやむくみの症状がひどいといわれています。ではなぜ女性は男性よりも冷えを感じやすいのでしょうか。ここでは以下の3つの理由をあげて解説します。
足の冷え・むくみが女性に多い主な原因
それぞれみていきましょう。
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1. 筋肉がつきにくく脂肪が付きやすい体質のため
女性は男性に比べて筋肉がつきにくく、全体の筋肉量が少ない一方で、脂肪が多く付きやすい特徴があります。
筋肉の中には無数のミトコンドリアが存在して熱を発生させているため、筋肉量が多い方が体温があがりやすくなります。また、脂肪は一度冷えると温まりにくいため体温が低くなり、体を冷やす原因となります。
女性でも筋肉を増やせば発生する熱量も増えるので、運動をして筋肉量を増やすことで冷え性の改善が期待できるでしょう。
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2. ホルモンバランスの変化による冷え
女性ホルモンのバランスが変化すると体温調整をしている自律神経に影響を及ぼし、冷え性になりやすい傾向があります。
女性ホルモンと自律神経は、同じ大脳視床下部でコントロールされているため、互いに影響しあいながら作用しています。体温を調節する働きがある自律神経が乱れると血行が悪くなり、体を冷やす原因となります。
そのため排卵や生理の周期、初潮・妊娠・出産・閉経などのホルモンバランスが変化する時期は、冷え性になる女性が多くみられます。
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3. 生理の影響
女性の生理も冷え性の原因になります。生理になると一時的に体内の血液量が減ってしまうため、どうしても冷えやすくなります。血液量が減ると赤血球によって運ばれる酸素の量が減ってしまい、体内のエネルギー源が不足することが原因です。
また、女性は子宮や卵巣に血液が滞りやすく、体全体に熱を行き届かせることが困難です。妊娠出産準備のため、常に子宮卵巣に温かい血液を集める必要があり、手足よりも先に腹部を温めようと働きます。足の冷えを改善するにはお腹を温める方法も有効です。
足の冷えとむくみの関係性
冷房の効いた部屋で立ちっぱなしや座りっぱなしの時に、足が冷えてむくみ、靴がきつくなってしまった経験はありませんか?
足の冷えとむくみにはどのような関係性があるのでしょう。ここでは以下の2つの項目に分けて解説します。
足の冷えとむくみの関係性について
冷えとむくみの関係を知り、解消につなげましょう。
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1. 冷え・むくみができるメカニズムを解説
むくみは体の中に余計な水分をため込んでしまうことで起こる症状です。通常なら水分は血管やリンパ管を通り、全身を巡ります。しかし冷え性の人は血の巡りが悪くなっているため、水分も巡回しにくくなっています。血液中やリンパ管から水分が漏れ出してたまってしまうと、むくみとなって現れてくるのです。
むくみとなってたまった水分が、さらに血管やリンパ管を圧迫して血行を悪化させ、体を冷やします。すると、ますますむくみはひどくなり、冷えとむくみのスパイラルに陥って、この状態が慢性化してしまう可能性があります。
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2. 冷え対策をすることがむくみの解消にもつながる!
むくみを解消するためには、冷え対策が有効です。まずは冷えを改善することで、むくみを解消していきましょう。心臓から離れた下半身は、冷えやむくみが出やすい部分です。
冷えを改善してむくみを解消するためには、体が冷える正しい原因を知り、対処していくことが大切です。
足の冷え・むくみの原因
足の冷えとむくみには、以下の3つの原因が考えられます。
それぞれの原因について解説していきます。
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1. ストレス
足の冷えとむくみの原因の1つ目は、ストレスです。
ストレスが起こると手足にある末梢血管が収縮し、中心部に血液を集めて血圧を上げようとします。筋肉が緊張することで熱放出を減らし、筋肉内や抹消にあった血液も中心部に集まるため、四肢の血流が低下するのです。そうなると人は体の中心温度を下げようと、冷たいものを食べたり飲んだりします。その結果中心温度が下がり、下がった温度を上げるために血管を収縮して中心部に血液をあつめようとします。血液循環が悪くなると、足の冷えがひどくなる悪循環に陥ってしまうでしょう。
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2. 運動不足
足の冷えとむくみの原因の2つ目は運動不足です。
足の筋肉の中でも、特にふくらはぎの筋肉は足先の血液を心臓に戻すポンプのような働きをしており、第2の心臓といわれています。運動不足が続くと足の血液循環が悪くなり、足の冷えやむくみにつながるでしょう。
一方、運動をすると血液の循環が活発になり、筋肉量も増えます。体の熱は大部分が筋肉によって作られるため、筋肉量が増えると体が冷えにくくなります。
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3. 内蔵の機能低下
足の冷えとむくみの原因の3つ目は、内臓の機能低下によるものです。内臓のなかでも特に子宮や卵巣、腸などの機能低下と関係しているといわれています。子宮や卵巣、腸などの内臓は、足先の皮膚や筋肉と同じレベルの神経によって支配されています。そのため内臓の機能が低下すると、足先の皮膚や筋肉に影響し、足の冷えやむくみの原因となるのです。
このような「内臓冷え」の改善には、腸を健康にすることが近道です。腸を鍛える食材には食物繊維、発酵食品、スパイスなどがあります。冷たい飲料や食品を控え、規則正しい食事を心がけましょう。
足の冷え・むくみ対策のためにできるライフスタイル改善6選
ここからは、足の冷えとむくみを解消するための「ライフスタイル改善6選」をご紹介します。
ぜひこの改善策を実践して、足の冷えとむくみを解消しましょう。
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1. 規則正しい生活をおくる
上述したように、足の冷えとむくみはホルモンのバランスの乱れが原因の1つとなっています。ホルモンの分泌バランスを整えるために、1日の生活リズムを見直し、規則正しい生活を心がけましょう。
1日3食、塩分を控えながらバランスの取れた食事を摂ることが大切です。日本人は塩分の過剰摂取の傾向があるため、むくみやすいといわれています。余分なナトリウムと水分を体から追い出す働きがあるカリウムを積極的に摂りましょう。
また、睡眠を十分にとることも重要です。横になると心臓に戻る血液量が増え、余分な水分が尿として排泄されるため、むくみの予防となります。
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2. 食事改善
体を内側から温める食事改善は、足の冷えとむくみ対策に有効です。
冷えとむくみ改善におすすめなのは、生姜や唐辛子などを取り入れた食事です。加熱した生姜に含まれるショウガオール、唐辛子に含まれるカプサイシンは血液の循環を促進し、体を温める成分です。
反対に生野菜のサラダなどの冷たい食材は体を冷やすため避けて、野菜は温野菜を食べるようにしましょう。野菜の中でもきゅうりやなす、ゴーヤなどの夏野菜は冷えを招くので注意が必要です。飲み物も冷たいジュースやアルコールは控えて、常温もしくは温かい飲み物をこまめに摂りましょう。コーヒーや緑茶などのカフェインを含む飲み物も冷えにつながるといわれています。
特に体にさまざまな変化が起こる40歳前後の「ゆらぎ世代」は、血流年齢の分岐点ともいわれています。まずは食生活から見直して内側から体を温め、血流を良くすることで冷えやむくみを解消しましょう。
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3. 湯船に浸かる
入浴の際はシャワーだけでなく、しっかり湯船に浸かって末端まで体を温めましょう。
冷えて血行が悪いままではむくみは改善されません。38度〜40度程度のぬるめのお湯に、20分を目安にゆっくり浸かります。
お風呂上りに髪が濡れたままでいたり、薄着で汗をかいたままでいたりするのは、冷えにつながる悪習慣です。髪はドライヤーでしっかり乾かし、体を冷やさないようにしましょう。また、足の冷えとむくみの改善には、お風呂上がりの足マッサージがおすすめです。ボディクリームやオイルをつけて足裏やふくらはぎをマッサージすれば、血行促進とスキンケアを同時にできて一石二鳥です。
血行は、冷え性やむくみだけでなく、生活習慣病など全身の健康と深く関わっています。
自身の血流の状態が気になるという方は、「Vol.1 ゆらぎ世代は、血流年齢の分岐点」も合わせて読んでみてください。 -
4. 運動をする
運動をすると全身の血行が良くなり体が温まるため、足の冷えやむくみの改善につながります。また運動により筋肉量を増やすことで熱量が増え、根本的な冷え対策となります。
足の冷えやむくみには、下半身を鍛えるエクササイズがおすすめです。第2の心臓であるふくらはぎのポンプ作用を効率よく働かせて筋肉を動かし、血流改善を促しましょう。
ふくらはぎだけではなく、お尻や太ももなど下半身全体の筋肉を鍛えることができるスクワットがおすすめです。デスクワークの人は通勤時になるべく歩いたり、休憩時間に簡単なストレッチを取り入れたりするなど、意識して筋肉を動かしましょう。
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5. 身体を冷やさないファッションにする
足の冷えとむくみの対策として、足先を暖める厚手の靴下やタイツが有効です。
家で過ごす際はモコモコのルームソックスや、膝から下を覆うレッグウォーマーを活用しましょう。外出時には裏起毛のタイツに遠赤外線加工された靴下を重ね履きすると、つま先の冷え対策になりおすすめです。オフィスでの冷え対策には、ひざ掛けや使い捨てカイロを用い、可能ならフットウォーマーやヒーターを用意してもよいでしょう。ファッションは防寒対策に優れた素材を選び、インナーは必ず着用するようにしてください。薄くても体をしっかり保温してくれます。
しかし体を締め付けるタイプの下着は、血管を圧迫し血流を滞らせる原因となるためNGです。
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6. 夏は冷房を下げすぎない
夏の冷房により足元が冷えると、筋肉が硬くなるためむくみにつながります。冷房の温度は下げすぎず、体を冷やさないように注意しましょう。
特にオフィスや室内で座りっぱなしの場合は、冷房の寒さの中でずっと同じ姿勢でいることになり、下半身の血行が悪くなってしまいます。足の付け根のリンパ節や動脈が圧迫され、血流が悪くなるのが原因です。
自分で室温の管理ができない環境なら、ひざ掛けや長袖のカーディガンを用意して体を冷気から守りましょう。長い靴下やレッグウォーマーを使い、使い捨てカイロを足首やふくらはぎに貼って温めると効果的です。
簡単!寝る直前にできる足先の冷え・むくみ対策3選
就寝前、布団に入ると足の冷えを感じて寝つけなくなる人もいるでしょう。足先の冷えやむくみは眠りをさまたげる要因となります。
ここでは寝る直前にできる足先の冷え・むくみ対策3選をご紹介します。
どれも簡単にできるので、ぜひ実践して心地よい眠りを手に入れましょう。
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7. 寝る時に冷え対策グッズを活用する
寝る時の足冷え対策グッズとして気軽に取り入れられるのは靴下です。寝る時に靴下を着用することに抵抗がある人もいますが、最近では寝る時専用の靴下が販売されているので活用しましょう。
お風呂上がりに専用の靴下を着用すると、体温が高い状態を保ったまま睡眠に入ることができます。また、寝る時専用の靴下の中には、足に適度な圧を加えてむくみを取り除く効果がある、着圧靴下というものもあります。この着圧靴下は、足首やふくらはぎなどむくみやすい箇所に重点的に圧を加えるので、寝ながらむくみ対策ができます。
寝る時の温度調整は、睡眠の質をあげる上でも有効です。詳しくは「Vol.2 眠れない時に試したい寝る方法7選!」の記事で解説しているのでご覧ください。
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8. 冷え・むくみ対策によいストレッチをする
足の冷えとむくみの原因の1つが、血流の悪化です。寝る前に簡単なストレッチで血液の流れを改善し、冷えとむくみを解消しましょう。
就寝前に布団に横になったまま行えるストレッチです。ゆっくり動作することを意識してください。
- 寝た状態のまま、両足を真上にゆっくり伸ばす
- 両足を天井に向けた状態で、足指をグーパーさせる
- 足指をパーにする時に指を1本ずつ離すように広げる
真上に向けて両足を動かすことで心臓に戻る血流を促進させ、足先の冷えとむくみの改善に有効です。
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9. 冷え・むくみ対策によいツボを押す
ツボは体のエネルギーの通り道です。ツボを刺激することで血液などの体液の循環が良くなり、冷えやむくみの改善につながります。
ここでは足の冷えとむくみに効果的なツボをご紹介します。
「湧泉(ゆうせん)」
足裏の土踏まずのやや上の中央部にあるツボが「湧泉」です。足指を曲げた時にへこむ場所なので、見つけやすいツボです。以下の要領で刺激してみましょう。
- 両手の親指の腹で、強めに数秒押す
- 数秒ゆるめる
- これを3回程度繰り返す
冷えやむくみの改善や筋肉疲労の回復に効果があります。足の血行が良くなり温かくなるので、ぜひ試してみてください。
【お出かけ前に】即効で足のむくみを解消できるマッサージ
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足のむくみを解消するには、足首とふくらはぎのマッサージがおすすめです。お出かけ前に椅子に座ったままで簡単にできるので試してみてください。
- 椅子に座り右足を左足のももの上にのせる
- 右足のつま先を持ち、右足首を時計回りに19回、逆時計回りに19回ずつ大きく回す
- 右足のすねの内側の骨を人差し指の第2関節でさすり、外側も同じようにさする
- 左足も同様にマッサージする
このマッサージは、靴下やストッキングなどを着用したままでオフィスなどでもできるので、気軽に取り入れてみましょう。
まとめ
この記事では、足の冷えやむくみに悩む方に向けて「対策方法9選」を中心に、冷えとむくみの関係性や原因について解説しました。
足の冷えやむくみは、生活習慣や体質の改善に取り組むことで解消する可能性があります。
冷えやむくみは放っておいても良くなることはなく、ため込むほど症状が悪化してしまうので、こまめにケアをすることが大切です。
まずは生活習慣を見直し、簡単なストレッチやツボ押しなどから始めてみてください。