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Column めぐり生活のススメ vol.12

三首(3つの首)とは?首・手首・足首を温める効果や方法、冷えの原因を解説

空調が発達したおかげで、気温が低い冬だけでなく夏場でも冷えに悩まされる人が増えています。
「一年中指先が冷たい」「平熱が低くなった」と感じている方も多いのではないでしょうか。

「冷えは万病の元」といわれるように、体の冷えは私たちの体にさまざまな不調を引き起こすといわれています。

そこでこの記事では首・手首・足首の三首を温めることで血行改善を促し、冷え性を改善する方法を紹介します。
体の冷えがどのような不調を引き起こすのか、その原因と対処方法も解説しますので、ぜひ参考にしてください。

「冷えやすい体質だから」と諦めず、早めの対策に取り組みましょう。

三首(3つの首)とは|首・手首・足首

三首とは、首・手首・足首の3つの首のことを指しており「さんくび」と読まれることが多いです。
おしゃれやファッションの分野には「三首見せ」という言葉があり、襟元や袖口、裾元を意識したスタイリングが推奨されています。

この三首をすっきりと見せることで、より洗練された印象を与えるわけですが、大人世代の女性にはあまりおすすめできません。

三首には血流の多い太い血管が通っているため、この部位を冷やしてしまうと体に悪い影響を及ぼす可能性があるためです。

では大人女性が三首を冷やしてしまうことで起こる体の不調とは、どのようなものなのでしょうか。詳しくみていきましょう。

冷えが引き起こす体の不調

上述した通り、大人女性が「三首見せ」のおしゃれをすると、体を冷やしてしまう可能性があります。
では体を冷やすとどのような不調が引き起こされるのでしょうか。
冷えが引き起こす体の不調には、以下の3つがあります。

それぞれ解説します。

  • 1. 体のこりの原因になる

    体のこりからくる痛みに悩んでいる人は、冷えが原因かもしれません。

    デスクワークやスマートフォンの操作などで長時間同じ姿勢を続けていると、筋肉が緊張して血管を圧迫し、血行が悪くなります。

    血行が悪くなると体内の疲労物質や筋肉内の疲労物質が排出できずにたまってしまうため、体のこりの原因となります。

    同じように、冷えによる筋肉の緊張も体のこりの要因のひとつです。

    体が冷えると血管が収縮し、患部の血行不良が起こります。血流が悪化すると酸素などの栄養分が体のすみずみまで行き渡らなくなり、老廃物が排出されにくくなります。 その結果筋肉が硬直してしまい、さらに血行が滞るという悪循環に陥るため、体に強い痛みが引き起こされるのです。

    逆に体を温めて血管を圧迫している筋肉をほぐすと、体に蓄積した疲労感を解消し、こりや痛みを予防できます。

  • 2. 免疫力の低下につながる

    免疫力の低下も、体の冷えが引き起こす体調不良のひとつです。

    免疫力とは、外界から体内に侵入するウイルスや細菌などの異物に対して抵抗する、体の中にある防衛能力です。免疫力には風邪やインフルエンザなどの感染症から身を守るための重要な働きがあります。

    ウイルスや細菌などの異物をブロックする「リンパ球」という白血球の成分は、体温が上がるとその機能が活発化します。そのため、体内の温度が下がると免疫力・新陳代謝が低下し、病気にかかりやすくなってしまうのです。

    花粉症やアトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎などのアレルギー疾患も、免疫力が低下することで罹りやすくなる疾患です。 日頃から体を温め、体温が下がらないように気をつけましょう。

  • 3. 内臓の調子が悪くなる

    体の冷えに気付かず放置していると、内臓の調子が悪くなる可能性があります。

    内臓の中でも腸は、体内の熱を作る役割を担っている器官です。そのため、胃腸が冷えていると体温が上がりにくくなり、胃腸の機能が働きにくくなってしまいます。
    胃もたれや下痢になりやすいという人は「胃腸冷え」かもしれません。

    また、胃腸が冷えて内臓の血液が循環しにくくなると、便を軟らかくして押し出そうとする力が弱まるため、便秘になります。便秘は肌荒れやむくみなどを引き起こすため、放置しないことが重要です。

    自覚症状がない場合でも下腹部を触って冷えを感じたら、冷たい飲食物を控え、内側から内臓を冷やさないようにしましょう。
    腹巻や湯たんぽなどを活用して、外側からお腹を温めることも大切です。

体が冷える原因

冷えとは、体に熱が循環しないために手足などが冷たく感じる状態のことをいいます。
体が冷えやすい人は、外気が冷たい冬場だけではなく、気温が高い夏場でも冷えを感じることがあります。
では体が冷えてしまう原因として、どのようなことが考えられるのでしょうか。

ここでは体が冷える3つの原因を挙げて解説します。

それぞれみていきましょう。

  • 1. 気温・室温

    体が冷える原因のひとつとして、気温や室温が挙げられます。
    人の平熱は一般的に子供のころは高く、加齢に伴って下がっていくといわれています。同時に体温調節機能も弱まり、自分の周囲の気温や湿度に合わせて体温が上下してしまうようになるでしょう。
    つまり、気温や湿度が高い日は体温も高くなり、冷房が利いている室内にいれば体温も低くなります。

    周囲の気温や室温に影響を受けていると感じたら、着衣や温度設定を適切に調整しましょう。冬に外出するときにはしっかり防寒し、夏場は冷房で体を冷やさないようにします。 体が冷えていると感じたら、上着やひざ掛けを着用し、温かい飲み物を飲むなどして体温調整をしてください。

  • 2. 運動不足

    運動不足も体が冷える原因のひとつです。
    運動が不足していると、筋肉量が減ってしまいます。筋肉量が少ないと体内で熱を生み出すことが難しくなるため、体が冷えやすくなります。

    また、筋肉が基礎代謝量の多くを生み出すため、筋肉量が少ないと基礎代謝も低下するでしょう。つまり、筋肉量が増えるほど基礎代謝が上がり、体内で熱が作られるため、体温も上昇して冷えにくい体が作られるのです。

    筋肉量の7割は下半身に集中しているといわれているため、スクワットなどで下半身を鍛えることをおすすめします。

    日常生活に適度な運動を取り入れて血液循環を促進し、筋肉を増やして冷えにくい体をつくりましょう。

  • 3. 血行不良

    血行不良もまた、体を冷やす原因のひとつだといわれています。
    血行不良になると血液が毛細血管に流れなくなり、血管が収縮することによって手足が冷えてしまいます。体は重要な臓器がある胴体や脳に優先的に血行を確保しようとするため、手足は後回しにされてしまうのです。

    また、立ちっぱなしや座りっぱなしなど、長時間同じ姿勢でいなければならない人も血行不良になりやすいため注意が必要です。

    血行不良を改善するには、入浴の際にしっかり湯船につかることをおすすめします。普段シャワーだけで済ませている人は、温かいお湯で全身を温めて血行促進を行いましょう。 お風呂でリラックスして、冷えに効く「湧泉」や「気端」などのツボをマッサージするのもよいでしょう。

【温活の基本】三首を温めることによる効果

ここまでは冷えからくる体の不調や体が冷えてしまう原因について解説してきました。
冷えは体に悪影響をもたらし、放置していると病気の元になる可能性があります。
それらを防ぐためには体を温め、冷えから守ることが大切です。

温活の基本は、首・手首・足首の三首を温めることだといわれています。
三首は皮膚が薄く、太い血管が通っているため外気の影響を受けやすく、冷えにつながりやすい部位です。
その三首を温めることで効率よく体全体を温められます。

ここからは三首の特徴と、それぞれを温めることによる効果について解説します。

  • 首を温める効果

    首を温めることで、以下の3つの効果が期待できます。

    1. 体全体を温められる

    2. 自律神経を整えて頭痛・首凝り・肩こりなどの症状を緩和する

    3. 副交感神経を働かせて眠りの質を高める

    首は皮膚が薄く、太い動脈やリンパ節があるため、温めることで全身に温かい血液を巡らせて体全体を温める効果があります。

    また、首の後ろには自律神経が通っており、ここを温めることで自律神経の働きを整えることが可能です。自律神経が正常に機能すると、頭痛や首こり、肩こりなどの症状を改善できます。

    起床時にだるさや疲れを感じる人は、交感神経が活性化している可能性があります。寝る直前までパソコンやスマートフォンを凝視していると、交感神経が働いたまま就寝することになり脳を休められません。就寝30分前に首を温めて副交感神経を働かせると、脳をリラックスさせることができ、睡眠の質が高まります。

  • 手首を温める効果

    手首を温めることで期待できる効果は、以下の2つです。

    1. 末端冷え性を改善する

    2. 肩こりや二の腕のむくみを改善する

    手足の先が冷える末端冷え性に悩まされている人は多いことでしょう。末端冷え性は、寒さや冷風に当たることで血管が萎縮し、指先まで血液が行き届かなくなることで起こる症状です。指先が冷えて動かしにくくなり、スマートフォンの操作がしづらいなど、生活に支障をきたすケースもあります。
    末端冷え性を解消したいなら、指先よりも手首を温めると効果的です。
    手首に浮き出ている太い血管を温めると血流が良くなり、指先まで温かくなります。

    また、手首を温めると体全体に温かい血液が循環しやすくなるので、肩こりや二の腕のむくみの解消にも効果的です。

  • 足首を温める効果

    足首を温めると得られる効果は、以下の3つです。

    1. 足のむくみを改善する

    2. 月経痛や月経不順などの女性特有のトラブルを緩和する

    3. 集中力が上がり仕事効率がアップする

    足首が冷えて硬くなると血行が悪くなり、足のむくみを引き起こす原因になります。太い血管が体の表面近くを流れている足首を温めることで、足先の血行がよくなり、むくみの改善が期待できるでしょう。

    足首を温めると子宮の周囲の血行も良くなるので、月経痛や月経不順などの女性特有のトラブルが緩和されやすくなります。
    代謝も良くなることから、痩せやすい身体を作る効果も期待できます。

    また、足首を温めると脳の前頭葉の血流が良くなるため、集中力や意思決定をする力、注意力などが増す可能性が高いです。意欲が高まり、仕事の効率アップも期待できるでしょう。

三首を温める方法

三首を温めると、体に良い影響を及ぼすさまざまな効果があることがわかりました。

では具体的にどのような方法で三首を温めればよいのでしょうか。
ここではそれぞれの部位を温める方法を、以下の順番で紹介します。

簡単に取り入れやすい方法ばかりなので、ぜひ試してみてください。

  • 1. 首を温める方法

    首が冷えると血行が悪くなるため、暖房の利いている室内にいても注意が必要です。

    少しでも寒いと感じたら、ハイネックのニットやネックウォーマーを着用し、冷気から首を守りましょう。 外出時には首元が空いている服を避け、ストールやマフラーなどを巻いて首の冷えを防止してください。

    また、普段から首のストレッチやマッサージなどを行うことも効果的です。両手で後頭部を優しく揉みほぐしたり、ゆっくり首を回したりするだけで首の冷えを予防できます。

    就寝時にマッサージを行うと副交感神経が働き、リラックスしてよく眠れます。マッサージをする前に、蒸しタオルなどで筋肉を温めて行うとより効果的でおすすめです。

  • 2. 手首を温める方法

    末端冷え性になると、室内にいても指先が冷たい人がいます。室内で手袋をする場合は、指先部分をカットしたタイプや、手首を温めるアームウォーマーを選ぶとよいでしょう。

    外出時は指先までカバーする手袋を着用し、手を冷やさないようにします。帰宅後は手を洗ってからハンドクリームをつけて、手の甲から指先までしっかりマッサージしてください。この時手首を回すなどの軽いストレッチをすると筋肉がほぐれ、血行促進につながります。

    また、手首を温めるには手をお湯に浸ける方法も効果的です。洗面器に42~45度ぐらいのお湯を入れ、手首までゆっくり浸けてください。お湯が冷めてきたら足し湯をしながら、30分程行うと、手だけではなく体まで温まってきます。お湯に浸けながら手を握ったり開いたりすると、筋肉がほぐれてリラックスできます。

  • 3. 足首を温める方法

    足は「第二の心臓」とも呼ばれています。足は歩くことで血液を全身に循環させるポンプの役割を果たしているのです。足が冷えると全身の血流が悪くなってしまうため、しっかりと温めるケアが必要です。

    足首を温める一番の方法は、足首を出さないことです。とくに冬場は足首を出すファッションを避け、タイツやハイソックスなどでカバーしましょう。それでも冷気を感じる場合は、レッグウォーマーを重ね履きし、ひざ掛けなども活用して温めます。ただし、重ね履きをするときは足首の血管を締め付けないように注意してください。

    入浴時には、38〜40度程度のお湯にゆっくりと時間をかけて浸かるのが効果的です。お風呂から上がったら足つぼを押すマッサージや、足首を回す運動などを習慣付け、血流を促しましょう。

足の冷えやむくみを今すぐに解消したい方にはこちらの記事がおすすめです。
「【即効で解消】足の冷えやむくみがひどいときの原因・対策9選!」

まとめ

この記事では、三首を温める効果や方法を中心に、
体の冷えが体調にどのような悪影響を引き起こすかについて解説しました。

首・手首・足首の三首を温めることで血行を促進し、冷えからくる体の不調を改善できます。
寒くなると肩こりが悪化する、むくみや便秘がひどくなるという方は、意識して三首を温めてみてはいかがでしょうか。
これといった自覚症状がないからと冷えを放置していると、
活動力が低下して本来のパフォーマンスが発揮できない場合もあります。

適度な運動や簡単なマッサージを日常生活に取り入れ、三首を温める温活を始めましょう。

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